2008年06月13日

[ライトノベル]Xトーク

Xトーク (電撃文庫 ら 4-6)
来楽 零
アスキー・メディアワークス
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夏と言えば怪談ってことで,この時期らしいホラー作品。ほんのちょっとだけ新鮮な恐怖を感じることはできたが,思ったより恐怖の演出が弱く,本格的に怖い思いをしたい人にとってはかなり不満な出来ではないかと思う。

都市伝説やら学校の七不思議など,普通の生活からほんの少しずれた状況に陥る少年少女たちの恐怖体験を描いた4つの短編で構成されている。各短編は,どれも違ったシチュエーションになっており,テンポのいい文章なのですらすらと読め,そこそこに楽しむことはできた。

ただし,冒頭にも書いたとおりに恐怖の表現がいまいちな上に,恐怖シーンが点となって現れるが,それが線として続くことがないので緊張感というものが持続しない。露骨に怖がらせようとするのもうざいが,ホラーならもう少し欲張って怖がらせようとしてもよかったんじゃないかと思う。

また,せっかくラノベだというのに挿絵で怖い絵というものがないのもちょいと難点。イラストを描いた緒方さんがそういう絵を描けない,ということはないと思うんだが,絵として見せられたら怖いだろうなぁというシーンがいくつもあったのに,それらはイラスト化されないというのはもったいない。挿絵がはいるラノベという媒体を活かして,挿絵による恐怖の演出もほしかった。

恐怖の演出は残念ではあったが,各短編の主人公たちが体験する恐怖については,シチュエーション事態はどれもありきたりでありながら,その展開にはオリジナリティがあって斬新さを感じた。特に学校の七不思議を題材にしたものについては,使い古された七不思議ネタでも,やりようによっては違った恐怖や驚きを得ることができるのかと,そのアイディアに感心した。
posted by タク at 00:41| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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