2008年07月11日

[ライトノベル]輪環の魔導師3

ラストの展開に,なんだってーのAAが頭に浮かんで思わず爆笑しそうになった3巻目。

前巻で,魔族に乗っ取られた王家から逃げ延びたイリアード姫を保護することになったセロたち。だけど,魔族たちに先回りされ,姫や護衛たちは迷宮と化した発掘場に逃げて行方不明に。セロたちと魔族の探索合戦となった今巻。

新しく炎を操るやつや得体の知れない魔術を使う老齢の魔術師が新たに敵となり,味方にも金槌を持つ凄腕の老騎士や,魔導具で武装して戦うお姫様が登場して,それぞれに見せ場的なものを入れたことでアルカインやフィノの活躍が薄らいでしまった。さらに,戦闘は不向きなはずのホークアイまで実は格闘技がすごかったというサプライズまで用意し,戦えるキャラが増えすぎて散漫に。

ずっと同じキャラクターが活躍するというのもマンネリするし,敵もその巻で死んだりするわけでもなくしぶとく生き残らせちゃうから,バトルシーンに飽きを発生させないためにはキャラを増やしてバリエーションを増やすというのが一番楽なんだろうけど,このままいくと収集つかなくなるし,次巻あたりで敵味方双方で誰か離脱させて整理してほしいな。

今まで(といってもまだ3巻目だけど)セロがソリッド・トーラスを持っていることを隠していたけど,魔族化に対する代償に嫌悪感や,守られてばかりの自分にけりをつけるために,魔族の前で堂々と使用し,自分が使い手であることを暴露したセロ。正直もう少し隠しておくのかと思っていただけに,もう明かすとは思ってもみなかった。

このシーンで,魔族たちがただのガキだと思っていたセロが,実はソリッド・トーラスの使い手だということを知ったときのリアクションや挿絵の構図が,もろ「実は○○だったんだよ!」「な、なんだってー!」なことに。果たして狙ったのか天然なのか,狙ったのなら見事な釣りだと思った。

序盤で今までストーリーになんら関連のなかった竜を信仰する宗派が存在していたという話を持ち込んだり,お姫様の過去エピソードで黒狼を飼っていたことを語ったりと,今回絡むネタについて事前に伏線を張っておく丁寧さは関心するんだが,あまり語りすぎられてもつまんない。

お姫様の過去エピはいいが,竜信仰については別に語る必要性をまったく感じなかった。確かに,彼らの神殿での話が半分以上を占めていたりはしたが,その辺はキャラクターたちにどういう場所なのかを語らせるか,語りの部分で出てきた狂信さについては,生贄云々を語っていたので人骨あたりを発見するシーンを出すことで,不気味さも演出してかつ狂信ぶりも垣間見せるという一石二鳥のほうがよかった。ここについては,何かと設定を語りたがるラノベの悪い癖が出たなって感じ。

あと,なんか知らんがフィノのセロに対する執着について,やたらに分析するようなシーンが目立ったのはどういうことだろうか。フィノの過去のエピソードを少しずつ公開したりもして,なんか壮大なことになってる。
別に,セロへの執着にびっくりするような真実とかいらないんで,そういうキャラ属性なんだということで済ませてもいい気がするんだが。これに必要以上にこだわると碌なことにならないような気がするんで,ほどほどにしてほしいな。


輪環の魔導師3 竜骨の迷宮と黒狼の姫
渡瀬 草一郎
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posted by タク at 15:17| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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