2008年08月16日

[ライトノベル]kaguya2 〜月のウサギの銀の箱舟〜

前作で欠点だけどわざと触れなかったんだろうと思っていたヒロイン以外の人物描写。どうやら,わざとではなくマジで触れてなかったというか,ヒロイン以外を物語上でうまく動かすことができなかっただけのようだ。

前作のラストで,ヒロインのひなたとメガネ属性のサブヒロイン・千歳が主人公の宗太を取り合うという三角関係が展開されるんだろうなぁ,という終わり方をしたけど,なんとなく二人の間でゆれるそぶりを宗太が見せるものの,最初からひなたのワンサイドゲーム状態。

千歳のほうの扱いは,はっきり言ってサブヒロインどころか名前がついているだけでもありがたいくらい少女A状態。ちょこっと出番が出てきて主人公にちょっかいを出したり,デートの約束を取り付けたりすることで形式上はひなたと争うサブヒロインに仕上がっているが,実際に千歳が絡むシーンは彼女が出てくるシーンだけ。

デートの約束をしたまではいいけど,宗太が千歳のことについて気に留めることがほとんどなく,デート当日になってもアルテミスコード絡みの事件ですっぽり忘れてしまうし,事件遭遇中に電話がかかってきても,千歳からの連絡の可能性など考えずに京たちからだとしか思わない忘れっぷりよう。それでいて,事件が終わったら千歳とのデートを忘れてなかったですよアピールがきて,「お前完全にどうでもいいだろ?」という状態。この扱いはかなり泣けてくる。

明らかにひなたに分があり,千歳が宗太とくっつくなんて望みは0なのは分かりきっていた。だが,せっかくサブヒロインの位置づけに置いてるんだから,もう少し恋の行方はどうなってしまうんだろう? といった宗太とひなたのロマンスを盛り上げる対抗馬にできなかったのだろうか。

ここまでサブヒロインが存在を忘れ去られるなんて,逆に珍しいと感心すらしてしまう。

その他にも,色々な方言が混ざり合った新キャラや,相変わらず色気と悪戯心で暴走する京など,個性豊かなキャラクターの活躍の場はほとんどなく,2巻で事件を起こしているキーキャラクターも適当に配置したようにしか見えない。ただただ,ひなたの萌えキャラっぷりだけが相変わらず目立つだけだ。

ストーリー展開は色々とつっこみたいことが山ほどあって言うのも面倒になるが,一つ挙げるとすれば,個々のエピソードが独立しすぎているところか。
前作からの謎として残った「かぐや姫」についてや,「銀の箱舟」という集団によるテロ事件,ひなたの告白と千歳をどうするかという恋愛話,体育祭という4つのエピソードが同時に展開されるのだが,他のエピソードに関連することもなく,また関連させようとしてもうまく噛み合わず,まるで短編エピソードを同時に読んでいるような気分になった。

色々と謎を残しているので続きが出てくるとは思うが,1巻の欠点であるヒロイン以外がおざなりになるところをさらに伸ばし,完全にヒロインのかわいさに主体が置かれてしまった2巻を読む限り,期待できないどころか,とても不安に感じるのは気のせいだろうか。


Kaguya 2―月のウサギの銀の箱舟 (2) (電撃文庫 か 14-5)
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posted by タク at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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