2008年09月10日

[ライトノベル]ウェスタディアの双星3 世を忍ぶ将軍漫遊記の章

散々文句を言ってきたのに,今度は赤みがかった髪をショートにした美少女という好みに直球ど真ん中なキャラ絵が表紙に見えたもんで,結局また釣られて買ってしまった。

1,2巻のウェスタディアという国の存続をかけた大きな戦いを終えた後の外的的な位置づけで,辺境の地に出没する海賊を,双星の凸凹コンビが討伐するお話になっている。戦闘パートのつまらさは健在だけど,これまであまり面白いと感じなかったギャグ部分が今回は結構よかった。

冒頭での,大国ルフェールの傘下となったウェスタディアが主要各国の要人を招いたパーティの準備部分では,バドエルと衣装係のセンスとプライドをかけたバカっぽいやりとりや,ローゼの用意周到な準備でアルファーニが陥れられる様など,キャラ同士のやりとりが命なこの作品のよい部分を使ってうまく笑わせてくれる。

ほかにも,これまで真面目キャラだったマイラーノがバドエル相手に過去のエピソードを持ち出していじったり,表紙で見事に釣ってくれた今回のヒロインは,バドエルを慕っているはずなのに本人を目の前にしてまるで分からず,分からない理由を,バドエルという人物をよく知らなければテレビ中継の時の正装姿とラフな格好の彼が同一人物と分かる人は少ないかもしれないって……。これまでで一番のギャグですか,それは? というくらい超理論が飛び出してきて,真面目にかつ説得力あると思って書いたんだとしたら,どんだけ正装姿のバドエルは厚化粧なんだよ,と問いたい。

今回の敵となる海賊たちにバドエルの判断ミスによって優秀な部下が殺されたことから,バドエルたちが海賊たちに復讐を誓うという展開があるんだけど,この復讐という負の感情が出てきたのは個人的にとてもよかったところ。

この作品,どんな危機的状況に陥っても緊張感を感じさせない軽薄さが目立つキャラクターばかりだったので,復讐してやろうと負の感情を見せたことによって,その後の海賊たちを討伐するシーンに感情移入することができ,討伐するシーンでは相変わらずのおバカ敵に呆れつつも燃えることができたし,敵に勝った時は満足感というものを感じた。

3巻を読んで,この作品にはキャラクターたちの泥臭さというものが足りなかったんだと気づいた。次も出す気なら,もっとキャラクターたちが泥臭く必死になるところを増やしてほしいな。


ウェスタディアの双星 (3) (電撃文庫 (1654))
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posted by タク at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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