2008年09月14日

[cinema]ウォンテッド

原題:Wanted
監督:ティムール・ベクマンベトフ
脚本:マイケル・ブラント,デレク・ハース,クリス・モーガン
原作:マーク・ミラー,J・G・ジョーンズ
出演:ジェームズ・マカボイ,モーガン・フリーマン,アンジェリーナ・ジョリー,テレンス・スタンプ,トーマス・クレッチマン
公式サイト:http://www.choose-your-destiny.jp/


『ナイトウォッチ』で一躍世界に名を馳せた監督が,同名グラフィック・ノベルを映画化したハリウッド進出作。『ナイトウォッチ』で培ったVFXを駆使し,ハリウッドらしからぬ表現も盛り込んだ一風変わったアクション映画に仕上がっていた。


一番の見所であろう点は,なんといっても[新次元]と謳っている映像表現。この点についてだけど,[新次元]という言葉を使われることにはちょっと違和感があった。

弾丸が曲がったり,ターゲットに着弾してから逆戻りで発射口まで戻る時の弾の様子など,主に銃弾関連で目新しいVFXはあったものの,それ以外は『ナイトウォッチ』で魅せた普段は小さくてほとんど聞こえないような音や人の声など,まるで音が視えるような映像を,娯楽映画として見易く分かりやすくすっきりさせた程度。

銃弾関連のそれにしても斬新さがなく,CGの使い方の目先を変えた程度のもので,[新次元]と煽るほどのインパクトがない。ついでに言えば,これを洗練していっても妙な細部に拘るマニア以外に楽しめないだろ……なので,まぁ,煽り文句ってのは得てして誇張になりがちだよなってこと。


ともかく,煽り文句は過度な期待はしてはいけないという常識?がまた一つ証明された,ということで[新次元]の話は置いておくとして,ストーリーに目を向けると,映像表現が先行しがちな映画にしてはかなり丁寧に描かれてて面白い。

親友には恋人を寝取られ,嫌味な女上司にいびられ,会社からも部署飛ばしを食らう冴えないサラリーマンだった主人公が,父親が所属していた暗殺者集団に入るまでの鬱憤や,その鬱憤を晴らすために別の世界−父親がいた暗殺者の世界−に飛び込むまでの過程は,短い時間ながらも要点をうまくまとめている。

暗殺者集団に入った後は,暗殺者としての能力に目覚める過程はちょっと退屈ではあるが,いきなり超人になるのではなく,相当痛めつけられ,ボロボロになりがらも徐々に成長・開花していく姿はとても熱い。痛めつけるシーンも下手に隠すのではなく,血みどろになる主人公をちゃんと映しているのもよく,そういった痛々しいシーンがあったからこそ,成長した時の姿が役者の見た目は冴えないけどかっこいいと感じさせてくれた。

暗殺者として育った後,父親を殺した暗殺者との対決や暗殺者集団に隠された秘密など二転三転するストーリーには,もうちょっと伏線みたいなものがあってもいいように思ったけど,間を無理なく繋ぐシーンが丁寧に挿入されいるし,それまであまり描かれていなかったガン・アクションの数々がスパイスとなってうまく映画を盛り上げてくれるので,あんまり細かいことも気にならなくなった。


VFXについては誇大表現ではあるものの,一つの映像表現として面白い試みだったし,もっと厨二要素が強いと思っていたストーリーも思ったより丁寧で楽しむことができた。全体として満足いく出来だったけど,ただ一点だけ不満がある。それは,ねずみ( ´・ω・)カワイソスって点だ!
posted by タク at 22:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年鑑賞映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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