2008年12月29日

[Xbox360]プリンス・オブ・ペルシャ

他のゲームとは違う独特のグラフィックも話題となった『プリンス・オブ・ペルシャ(PoP)』シリーズの最新作。2D時代もPS2での3部作も未プレイ,今作がシリーズ初プレイだったが,『アサシン・クリード』以上に縦横無尽にフィールドを駆け抜けていくアクションがとても楽しかった。


余計な操作が命取りな手に汗にぎるアクション

道どころか地面すらほとんどないフィールド。さらに,数少ない歩ける箇所を行けば"穢れ"に飲み込まれる。そんな行動範囲を限定された中,目的地となる台座に向かうためにプリンスとヒロインが取る行動は崖や建物の壁を駆け抜け,時には天井走りすら披露,ロック・クライミングで高い建物もなんのその,さらに柱と柱の間を飛び移っていく。

全編に渡って地面がほとんどないフィールドなのと,そんなフィールドを人間離れしたアクロバティックなアクションの数々で乗り越えていくため,見ただけで難しそうと思って萎えてしまいそうになるが,実際にプレイしてみると見た目に反してアクションゲームとしてはむしろ簡単な部類に入る。

一番基本的な操作である壁走りについては,壁に向かうように左パットを傾け,Aボタンでジャンプすれば,あとはボタンを押しっぱなしにしたり,連打するということはなく,勝手に壁走りをしてくれる。崖や壁に裂け目,蔦などの捕まれるポイントでもボタン押しは不要で,辿り着けばキャラクターが勝手に捕まってくれるし,壁から壁に飛び移るというシーンでも,Aボタンをタイミングよく1回押すだけで飛び移ってくれる。

その他,捕まりポイントから壁走りないしロック・クライミングするシーンでも左パット+Aボタンだし,途中から手すりみたいな輪っかが出てくるが,それもBボタンを押すだけ。柱から柱の飛び移りも方向を決めたらAボタンでジャンプするだけでできる。壁や崖を下る場合でも,RTトリガーを押すだけで済むが,これだけは左パットで移動する方向を微調整していく必要がある。

見た目はやたらに複雑なアクションでも,実際には左パット傾けと対応したボタンを押すだけというとてもシンプルな操作。複雑なボタン操作も不要で,スキルとして求められるのはせいぜいタイミングよくボタンを押せるか否かくらいだろうか。あとは,焦って不要な操作をしない精神。余計なボタン操作をすると,その先に待つのは奈落の底に落ちて死ぬという結末(実際にはヒロインに助けられるので死ぬことはないのだが)。見た目に騙されず,何事もシンプルに済ませるということが重要なゲームなのである。

それに,フィールド攻略にしても,壁走りやロック・クライミング,さらに高い場所からガントレットの爪を使って降りていくポイントでは,どのあたりを通ればいいのかが一目で分かるように親切にも以前にフィールドを攻略していたであろうお方の痕跡が残されている。この痕跡のおかげで次にどう行動すればよいのかが分かり,あまり悩むことがなかった。

人間離れした芸当を披露するプリンスだけど,そんな彼の身体能力をもってしてもいけない場所は存在する。AからBへ飛び移るにも飛距離が足りなくて進めませんってな状況になったとき,出番となるのがヒロインの魔法を使ったデュオアクション。

デュオアクションというが,ようは二段ジャンプみたいなもんで,ジャンプの飛距離を稼ぐというもの。ただし,一回のジャンプ中で一回しか使用できないため,デュオアクションでどこまでも飛距離を稼ぐということはできないし,飛距離を稼ぐものなので,より高い場所にジャンプするということはできないので要注意。ちなみに,最初はこれでより遠くへ,より高いところへいけると思ってアホなチャレンジ数回したのはここだけの話だ。

このアクションについても当然タイミングが重要なんだが,他のアクションと比べてどのタイミングで押すべきかという判断は案外簡単。なんせ,ジャンプしても届かないという状況になったら走馬灯でも走っているのか,画面全体が白くなるため,そのタイミングでYボタンを押せばなんとかなる。これで絶対いけないだろって場所でも行くことができるはず,と思っていると落とし穴が待っているわけだが。

デュオアクションでどんな場所でも行けそうと思うが,それでも行けない場所は存在していて,そんな時に役立つのがパワープレート。このパワープレートは,フィールドを攻略し光の種というものを集めることで使用可能になる。使用方法は至って簡単で,パワープレートに乗ったらYボタンを押すだけ。あとは勝手にどこぞに飛んでいくなりしてくれる優れもの。ただ,これについては壁を走ったり空中飛行するものもあって,そのときは障害物を避けながら進行しなければいけないけど,それも左パットを避けたい方向に傾けるだけで複雑な処理はない。むしろ,暗いシーンで障害物が認識しづらいところがあって,そっちのほうが問題だったが。

何度も書くが,見た目が難しそうに見えるけど実際は簡単な操作だけしかないし,攻略のヒントが至るところで散りばめられたやたらに親切なゲームデザインになっていて,アクションゲームが苦手な人に対しても敷居が低いんじゃないかと思える。まぁ,常に崖や壁といった不安定な場所を使って移動するので,手に汗をびっしょりかくくらい緊張感があるんだが,一つ一つ乗り越えていったときの達成感のほうが強いため,あまり気にしなかった。とかく,複雑そうな見た目のアクションでかなり損しているんじゃないかと感じる。


映画のワンシーンのような一騎打ちバトル

『PoP』でのバトルは,ボス戦だろうとザコだろうと常にプリンス+ヒロインと敵一体という一騎打ち(正確には2対1だけど)構図になっている。

バトル時は,通常のスピード感ある動きと違って武器を構え,まるで日本の時代劇のように間合いをつめながらゆっくりと移動するようになる。戦闘以外でのスピード感ある動きとのギャップに多少戸惑ったが,たとえザコ戦でも決闘しているような雰囲気をうまく作り出しているので,なかなか好印象だった。

操作は,XYABボタンのどれかを押して攻撃,RTトリガーを押した状態で防御となっている。攻撃については複雑なコマンド入力はなく,XYABボタンをテンポよく押していくことによってコンボが発生し,まるで映画のワンシーンのような流れるような美しいアクションが展開され,見た目の派手さもあって思わず見とれてしまうことも。
また,敵の攻撃にあわせてRTトリガーを押すことで攻撃をはじくことが可能で,成功すればよりスピーディに攻撃に転じることが可能。失敗すれば当然ダメージを追うのでリスクはそれなりにあるが,見た目がエフェクトの綺麗さもあるが,スローになってかっこいい演出が施されているので,ついついそれ見たさにリスクなど忘れてチャレンジしまくっていた。

このゲームのバトルでは至るところでクイックタイムイベント(QTE)が発動する。

敵が壁際にいる状態で攻撃するとQTEが発動し,成功すれば大きなダメージを与えるアクションが展開される。また,一歩下がれば下に落ちるところでは,敵を奈落の底に突き落とすことが可能。どんなゲームもそうだが,イベント戦闘か即死系の攻撃とかない限りは敵のヒットポイントを0にするまで攻撃を繰り返さないといけないのに,このゲームでは自分と敵の立ち位置に応じてより効率よく戦うためことができる。こういう位置関係による変化というのは,戦略の幅が広がっていいと思った。

敵の攻撃で一定以上のダメージを受けた際,プリンスが倒れたところに敵から追い討ちされるのだが,この時もQTEが発動する。QTEが成功すれば追い討ちを回避することが可能。押すタイミングというか,入力受付の時間はそれなりに長いので,焦らずボタンを確かめながら押しても十分間に合うし,仮に失敗してもヒロインが助けれくれるのでゲームオーバーになることはない。ただし,失敗したペナルティとして敵の体力が回復してしまう。ただ不思議なもので,バトルを長引かせてしまったという後悔は感じるものの,ゲームオーバーにならないというのは意外と精神的ダメージは軽かった。フィールド移動でもそうだが,ゲームオーバーでないということが失敗ないしやられてしまったことに対するストレスを軽減しているのかもしれない。


フィールドの豊富さが逆に単調さを招く結果に

アクロバティックなアクションと魔法でフィールドを攻略,バトルは常に一騎打ち形式。あとは,フィールドを"浄化"することで出てくる光の種集め。攻略するべきフィールドは20以上と豊富にあるのだが,攻略に必要なアクションはそこまで多くなく,ギミックにしてもどのフィールド毎に新しいものが出てくるわけではなく,より攻略を困難にするために組み合わせパターンを増やしている程度。

どんなアクションゲームでも,後半にいくにつれてネタも尽き,結局は提示したギミックの組み合わせを複雑にする程度になるのだが,このゲームについてはその度合いが強い。

これについては,一番最初に攻略できるフィールドであらかたギミックを提示してしまったせいだと思う。壁走りやデュオアクションなど,光の種を集めないと使用できないパワープレート以外は序盤で出てくるギミックで,しかもほぼ全てのフィールドで何度も出てくるため,さすがに飽きがくる。これについては,攻略するフィールドを自由に決められるというスタイルも影響があるのかもしれないが,組み合わせの違いだけであとはやってることはほとんど同じというのは,『アサシン・クリード』が海外サイトで指摘していたことを思い出させる。

また,光の種という『アサシン・クリード』でいうところの旗集めみたいなものが必須になっていることも単調さに拍車をかけている。一度攻略したフィールドをもう一度探索するといのは別に悪いことじゃないが,それが必須になっていること,一部光の種についてはパワープレートが使えないと取れないので,全ての光の種を集めるには,2,3度探索しないといけないというのもマイナスな点だった。

一応,昨今のアクションゲームらしく謎解き要素も加わっているが,それも微々たるもの。どういう道順で進んでいけばいいのか,というのも一種の謎解きではあるが,ヒントが多いのであんまり頭を使わなくてもいけるし,できるなら,1フィールドごとに頭を使った謎解きを入れてもよかったのではないかと思う。


たとえ棒読みでも,プリンスとヒロインとのやりとりは面白かった

話題つくりの一環だろう,某携帯電話のCMにも出ている某女優さんがヒロインの声をあてているのが,この手のことではありがちな棒読みになっている。だけど,感情が声にこもっていないというのはあるけど,目くじら立てるほどの悪くなかったんじゃないかと思う。まぁ,次あるならもっとがんばってねレベルか。

そんな棒読みヒロインでも,ところどころで交わされるプリンスとの会話では,ちょっとおかしかったり楽しい話題に限定すれば,微笑ましいやりとりを展開してくれる。逆に暗い話では,声のトーンが同じすぎてちっとも暗いネタと感じさせないわけだが。

棒読みよりもひどいと思うのが,果たしてローカライズの問題か,元が悪いのかは分からんが,一部会話で前後のやりとりがおかしいと感じる部分が多々あったこと。なんか,大事なことなので2回言いました的なことやら,前後で会話の内容が微妙に噛み合っていないなど,面白いやりとりもあっただけに,そのあたりがちょっと残念だった。

あと,忘れちゃいけないのが,これまた『アサシン・クリード』の名前を出してしまうが,それと同じように製作者の思想や価値観というものがやたらに会話の中に組み込まれていたのも残念というか,またかよって思った。こっちは単にゲームで楽しみたいだけなのであって,そんな主義主張は別にいいんだよー。


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posted by タク at 00:45| Comment(0) | TrackBack(0) | game | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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