2009年01月08日

[cinema]永遠のこどもたち

『シックス・センス』や『アザーズ』のようなホラー+どんでん返しなストーリーに,親子の物語を絡めた映画。ラストの展開はあまり好きではなかったけど,この手の作品としては久しぶりに面白い映画だった。

海外モノのホラーというと,どうしても生死に直接係わるようなものや,ビジュアルがグロい方向,あとは悪魔憑きが大半だけど,これは音や何か得体の知れない存在がいることを感じさせる空気感というもので怖がらせてくる。このあたりは『アザーズ』でも同様の手法だったと思ったけど,ヨーロッパあたりのホラーってこういうテイストが主流なんだろうか。はたまたこれが特殊な例? とにかく,ビジュアルや人の生死で不安感を煽る演出よりも,こういう超常現象みたいな類のほうが好きなんで,怖いと思いつつも結構楽しめた。

また,その得体の知れない存在に息子が誘拐されているため,主人公のラウラと夫の身に迫るホラーとしての恐怖だけでなく,息子の安否がどうなったのか,といったサスペンス的な緊張感もあって,いろんな楽しみが盛り込まれている印象を受けた。

ただ,ラストのほうになるとちんたら展開していたストーリーをいい加減進展させないとまずいと思ったのか,マジモンの霊媒師を登場させ,館に潜む視えない"何か"の正体を暴露してしまうところにはちょっと苦笑い。方法論としてはありかもしれないが,それまでの恐怖の演出などを観ていると,霊視というのがどうにも安直な解答というか種明かしに感じた。

あと,ラウラと夫のカルロス,この二人の息子に対する執念の違いから,二人の関係にズレが出てくる点もちょっと残念なところ。製作者がこの映画で描きたいと思っていたことを考慮すればこれでいいし,エンディングの内容も悪くない。だが個人的な思いとしては,たとえ陳腐なハッピーエンドになろうとも,ラウラとカルロスが最後までお互いを助け合って息子を取り戻すという,母子ではなく,家族の物語となるようなエンディングのほうが好みだったかな。

まぁ,たとえ影が薄かろうと,夫という身近な存在をラウラと違う立ち位置に添えたことで,彼女の息子に対する必死な思いというものが伝わってきたし,だからこそ本来なら悲劇であるにも係わらず,ラウラにとっては幸せな結末であることに納得ができるんだろうが……。


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原題:El Orfanato
監督:J・A・バヨナ
製作:ギレルモ・デル・トロ
脚本:セルヒオ・G・サンチェス
出演:ベレン・ルエダ,フェルナンド・カヨ
公式サイト:http://www.cinemacafe.net/official/eien-kodomo/
ラベル:映画 ホラー
posted by タク at 00:19| Comment(0) | TrackBack(1) | 2008年鑑賞映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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