2009年02月01日

[Wii]FRAGILE(フラジール) 〜さよなら月の廃墟〜

バンダイナムコ×トライクレッシェンドのタッグが贈る廃墟探索型の新作RPG。
Wiiリモコンを懐中電灯に見立てて廃墟となった建物を探索する,というところに惹かれてみたものの,結果はもっとこうしてほしいと思うことの多い,練りこみ不足のがっかりゲーだった。


もっと見つけたことに反応がほしかった探索要素

このゲームでもっとも期待していたのが廃墟と化した場所を探索していくところ。あまり大それたことを期待はしていなかったが,それでも期待が大きすぎたようだ。

グラフィックは,アニメ調のキャラクターに合わせてか,マップもフォトリアルな廃墟ではなく,デフォルメ調になっている。
このゲームは,戦争や争いで廃墟となったわけではなく,忽然と人がいなくなってしまったという設定なので,フォトリアルで描かれる絶望的な情景というものは不要な世界観だし,そもそもフォトリアルを目指すなら,今世代のコンシューマハードの中ではWiiではパワー不足なので,他機種と比べると物足りなさを感じちゃうだろうから,この方向性は間違っていないと思う。むしろ,デフォルメ調にしたことで人里から離れ,誰も寄り付かなくなった人家とかの雰囲気は出ていたので,これはこれでよし。

また,誰もいない場所を一人歩く,その雰囲気を作り出すため,BGMを(戦闘以外では)流さず,歩いているときの足音が結構響いたりするところはよかった。でも,これって探索ものの基本中の基本の演出だけどね。これが印象に残るってことは,これが埋もれるほど印象深い探索要素がなかったという裏づけにも……。

廃墟を歩きまわっていると,武器や回復アイテム,倒した敵が落す換金アイテムに,いなくなった人たちの記憶を小説形式で読むことができる思い出の品を入手することができる。これらアイテムには,たまに例外はあるけど光る虫(蛍?)が飛び交っているため,見つけること自体は苦労はしない。

持ち歩けるアイテムには上限があり,『バイオハザード』のようにマス目になったアイテムボックスに納まる範囲までとなっている。このマス目が結構狭く,しかも武器は2〜4コマ占有するし,中盤以降は回復アイテムや換金アイテムも複数マス占有するものが多くなってくるため,すぐに持ち歩ける上限に達してしまう。
一応,いらないアイテムを捨てることは可能なのだが,一部アイテムには?の状態になっているものがあり,それらが何なのかが分かるまでは手放すのが惜しい,だけど武器や回復アイテムを捨てるのも……と,常にアイテム管理には悩まされることが多かった。
ただ,セーブポイントである焚き火まで戻ることで無限にアイテムを管理することができるかばんに入れることができるようになっており,セーブポイント自体,5分程度行動したら次のセーブポイントが見つかる,というくらい頻繁に出てくるため,アイテム管理に悩む時間は短く済む。とはいえ,場合によっては何度もアイテム管理のために焚き火まで戻るのと,探索を繰り返すので,多少ストレスを感じた。

セーブポイントでは,アイテムの整理のほかに?となったアイテムの鑑定をすることができる。といっても,鑑定に必要なアイテムが必要なわけではなく,自動で鑑定してくれるわけだが。

また,思い出の品に込められた物語も読むことが可能。正確には音声付で朗読してくれるんだけど,どの物語も消え行く人々の想いが込められているせいか,どれも切ない内容だけど,決して悲惨なものではなく,消え行く中でも人の力強さといものを感じさせるいいお話ばかり。物語の数はかなり多く,全部探すのには結構骨が折れそう(クリアまで15時間プレイしたが,全部は見つけられなかった)だが,探す価値は十分ありそうな出来だった。

あと武器や回復アイテムを売ってくれるアイテム屋もランダムで登場するのだが,これがまた結構うざい仕様。店主はちょっと狂った感じの鳥のかぶりものをしているいかした奴なんだが,武器がなくなったとか,何かとこれがほしい!という時に限って全然現れず,既にほしいものは潤沢に手に入った時ほどしつこいくらいに登場してくる気まぐれぶり。できることならセーブポイント付近でアイテム屋が立っており,話かけることで売買できるようにしてほしかった。

アイテム以外では,壁やポスターに書かれた落書きや,中盤以降で手に入る蛍光色?の懐中電灯で浮かび上がる文字を探すといったことができるが,あくまで見つけることができるだけで,それ以上のものはなし。
どこか気になるものを見つけても,プレイヤーキャラクターであるセトは何も反応はしないし,調べるというコマンドもないため,プレイヤーとしてもただ見るだけで終わってしまっている。まぁ,何かしらネタがあるだけでも十分なのかもしれないが,せっかくゲームなんだから,何かしら見つけたものに対する反応というものがほしかった。
ちなみに,見つけた中で一番お気に入りだったのは落書き入りの『フレームシティ』のポスター。

それと,忘れちゃいけないのがネコ。廃墟の中で出会うネコたちは,最初は近づくと逃げてしまうが,ネコじゃらしやネコ缶を使うことで懐いてくれ,懐いて以降は近づいてくれるようになる。ネコ好きとして,これはかなり癒しになった。


大味なバランスに仕上がった戦闘

戦闘システムは一応アクションRPGになるんだろうか。しかし,他のアクションRPGの名を冠するものと比べると,ボタン一つで派手な動きをするわけでもなく,派手なエフェクトもない。できることは武器で敵を殴るくらいで,地味な上に爽快感なし。ジャンルとしては,アドベンチャーに分類したほうが納得できる出来。

戦闘の難易度はそれほど高くなく,何も考えずにボタンを押して攻撃するだけで敵を倒せる。ゲームが進行するに従って強い武器も手に入るが,普通にプレイしていても序盤で手に入る武器だけでラストまでクリアできるレベル。

戦闘で一応気をつけるべき点は2点。ボスや一部ザコのモーションと,果たしてバランス調整したのか疑問を呈するダメージ設定。

ボスや一部ザコには,あるモーションにならないとダメージを与えられないというのがあるが,それも簡単に見破ることが可能なので,よほど適当にやってない限りは敵攻略に困ることはまずないし,武器も属性があるわけでもなく,4種類ある武器も使い分けないといけないかといわれたら,はっきりノーと断言できる。なのでRPGという言葉から,戦闘に戦略性あることを期待すると拍子抜けする。

ダメージ設定は,ボスだろうとザコだろうと,攻撃を食らうと最大HPあたり1割は当たり前,大きい時は3〜4割くらい減ってしまうようになっており,なんというか常に一定のダメージを食らっている感覚。だいぶ大味なことやってるなぁ,とプレイしていた。
ダメージが大きいとはいえ,よほど下手な立ち回りをしなければ攻撃を食らうことはないし,食らうようなケースがあっても,倒した敵が回復アイテムが頻繁に落としていってくれるので回復にも困らず,ゲームオーバーになるのはよほどのこと。まぁ,そのよほどのことを何度かやっちまったが,そういうときは大抵残りHPを考えずに適当に攻撃し続けていたり,敵さんが大量投入されているど真ん中につっこんでフルボッコされたくらい。

武器のことについてもとりあえず触れる。武器は大まかに分類すると4種類あるんだが,それらを使い分けて攻略していく必要があるかと言われたら,ノーと断言できる。

最初に持っている木の棒をはじめとした近距離武器は,タイミングよくボタンを押すことで3連コンボまでなるが,コンボが決まっても得られるものはダメージ数が大きくなる程度。この武器の最終系は日本刀になるが,武器の見た目と攻撃力が変わるだけで,それ以外は変わり映えしないのにはちょっと残念。

パチンコや弓といった長距離系武器は,飛んでいる敵や遠くにいる敵に対して当然有効だが,大きな欠点がある。それは,懐中電灯が使えなくなること。
序盤のほうでは暗闇の中で敵が出てきても光っていたりするため,電灯がなくても姿形を捉えることは可能だった。だが,終盤あたりになると暗い中で黒いカラスに襲われたりして,明かりがないと敵がどのあたりにいるのかがまったく見えない状態になり,長距離系武器はほとんど使い物にならないこともしばしば。使い勝手はあまりよくなかった。

コンボはできないけど,チャージすることで攻撃力アップ+範囲攻撃ができるようになる槍系とハンマー系。一応この2系統は分類として別なんだけど,どちらも同じような攻撃方法になっていて,違いといえば攻撃力と攻撃範囲くらい。その程度の違いなんでどっちを使っても大差ないんだが,槍系は3コマに対し,ハンマー系は4コマ占有すること,攻撃範囲がハンマー系では狭いため,敵に相当近づかないと攻撃が当たらないので使い勝手悪すぎ。結局のところ,ハンマー系はほとんど使うことなくかばんの中でほこりをかぶってる状態になった。

正直,戦闘はあまり楽しくなかったので一体なんのために取り入れたのかが疑問。アドベンチャーといわれればまだ戦闘はおまけ程度に考えることもできたが,RPGで戦闘がアクションとなると話は別。ジャンルから連想されるイメージからも,もっと爽快感や華やかさのある戦闘がしたかった。


セトの回想で語られる出逢いと別れの物語

キャラクターを操作する,とゲームの肝では面白いところがあまりなかったけど,ストーリーのほうは結構よかった。……というより,ある一人?のキャラクターによって否定的な感想を抑えられた感じがする。

泣かせるための演出がちょっと過多な感動系ストーリーで,普段ならこういうタイプは感動の押し付けてくるように感じてあまり好きじゃないんだが,序盤で出逢うコンピュータのPFというのが,お姉さんタイプなんだけどドジで寂しがり屋という直球ど真ん中にくる萌えキャラだったため,それ以降にどんだけ電波なストーリーが展開されても,露骨な感動系がきても,PFの存在で全て許容できちゃう心境になってた。

PF以外のキャラクターでも,主人公とヒロイン以外は個性的だけどいいやつばかりだったので,それも許容できる要素だったけど,やはりPFの存在が大きかった。序盤でこういう掴みがばっちりなのを用意するのはうまいな,と関心した。このうまさをプレイ自体に反映してほしかったところだが……。


タグ:Wii RPG ゲーム
posted by タク at 21:54| Comment(0) | TrackBack(0) | game | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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