2009年02月21日

[ライトノベル]アクセル・ワールド1 黒雪姫の帰還

第15回電撃小説大賞の大賞受賞作。Web小説として人気を博した作品を改定したものらしいが,元のほうは読んだことないので分からんが大賞を受賞するのも納得の面白さ,そして熱い魂の入った文章だった。

主人公はデブでいじめられっ子。だけど,仮想世界では圧倒的な<速さ>を持つキャラクター。現実と仮想世界とで違う顔を持つというのは,この手の作品としてはあまりに直球ど真ん中のベタさ。しかも,美人に気に入られたり,いじめられっ子から仮想世界で大活躍するヒーローに成長するなど,この作品くらいベタを貫き通されると逆に気持ちいい。

さらに,バトルシーンもロボットみたいな姿見をしたアバターによる武器類を使用しないぶつかり合いという点もポイント高し。剣や銃などの武器を使用したバトル物の作品でも熱いものは熱いけれど,やっぱり一番熱くて面白いと思えるバトルってのは己の肉体だけを頼りにした肉弾戦。

初戦こそバイクに乗ったイカレ野郎が相手(これはこれでマッドっぽくていいチョイス)だったが,メインディッシュとなる戦闘は重量感ある見た目とそれに見合ったパワー重視が相手。主人公も武器類は持たずスピード重視のタイプで,パワーとスピード,どちらが勝るかという戦いは手に汗握るほどに読んでいて楽しい。
そしてバトル物のお約束,互角の勝負から敵の必殺技でピンチに陥り,主人公が秘められた力に目覚めて一発逆転するところもばっちり用意されており,展開は分かりきっているのについ熱くなってしまう。しかも,きちんと必殺技名を叫んでいるし,ネタバレになるので自重するが,敵となる相手も主人公が超えねばならない相手とあって,互いの最後のぶつかり合いは,あまりに読む側が熱くなるツボをつかれすぎてまいってしまった。

文章も読みやすく,熱い展開がたくさんあり,ライトノベルの王道をいくようなキャラクター設定もばっちり取り揃えている。あとは泥臭い"漢"っぽさがもっとあると面白いと思うのだが,商業ではこれから続編が出るものの,一度は既に完結している作品なんでそこまで期待するのは欲張りというものか。まぁ,それがなくても十分熱い作品なんで続編がすごく楽しみだ。


アクセル・ワールド〈1〉黒雪姫の帰還 (電撃文庫)
川原 礫
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posted by タク at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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