2006年12月13日

[cinema]カジノ・ロワイヤル

原題:Casino Royale
監督:マーティン・キャンベル
製作:バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン
脚本:ポール・ハギス、ロバート・ウェイド、ニール・パービス
出演:ダニエル・クレイグ、エバ・グリーン、マッツ・ミケルセン、ジェフリー・ライト、ジャンカルロ・ジャンニーニ、ジュディ・デンチ
公式サイト:http://www.sonypictures.jp/movies/casinoroyale/


若き日のジェームズ・ボンド。彼が"007"になるまでの物語――。

"00(ダブルオー)"のコードを任命されたボンドに託された最初の任務は,世界中のテロリストに軍資金を提供する人物を探り出すこと。その情報源として一人のテロリストを捕まえようとするも,ミスによって領事館に逃げられてしまう。しかし,ボンドの大胆かつ無鉄砲な行動によって領事館内で銃撃戦を展開するも,テロリストから情報となる物を奪い取ることに成功する。

テロリストから奪った情報から"死の商人"と呼ばれるル・シッフルに辿り着き,そこから飛行場でのテロによる資金を得る計画を知り,その計画を見事に阻止することに成功する。
飛行場での計画に失敗したル・シッフルは,新たな資金を得るために1500万ドルを賭けたカジノでのぼーカー・ゲームを計画する。ボンドは,ル・シッフルの資金源を絶つために,ボンドの監視役として送り込まれた美女,ヴェスパー・リンドと共に国家予算を使ってそのポーカー・ゲームに挑むのだが・・・。
感想:
新しいジェームズ・ボンド役にダニエル・クレイグを迎えてのシリーズ最新作。前作までボンド役を務めていたピアーズ・ブロスナンの作品では時代の流れなのかVFXが多用されていたのに対して,今回はかなり趣旨をかえて,VFXではない生身のアクションに重点が置かれている。また,本作ではボンドの若返りという目的もあってか,原作第1作目となる『カジノ・ロワイヤル』でボンドが007になって初めての任務を描いている。

前作でシリーズ最高の興行収入を叩き出しただけに,次回作もVFX満載なトンデモスパイ映画が飛び出してくるのではないかと思っていたのですが,予告で「おや?」と思い,本作の冒頭でのテロリストの下っ端を追うシーンでこれまでとは違うというのが実感できました。

テロリストを追いかけるシーンでは,逃げるテロリスト役がパルクールというものをやっている人だそうですが,その逃げっぷりがとてもすごい。どう考えても回り道した方がいいだろって思うところでも,平然と障害物を飛び越えたり,普通にやってたら絶対通れないだろって思える場所を通り抜けたりと,それがまた綺麗に決まっているのでとてもかっこいい。逃げているはずなのに,その逃げ方が一種の芸術披露のような,ただただ圧巻の一言。また,そのテロリストを追いかけるボンドもすごい。華麗なアクションでどんどんと逃げていくテロリストに対して工事用の車を盗んで豪快に障害物を叩き壊しながら追いかけたり,壁を突き破ったり,秘密道具など一切なしでその場にあるものを使って追いかける。これまでのシリーズと比べても格段に豪快に体を動かすボンドのタフさには感嘆するに値するはずなのに,はっきり言って逃げてる方がずっとかっこよくて,ボンドの方がものすごく必死でとてもぶざまというありさま。最後には大使館に逃げ込んだはずのテロリストを大使館の中まで追い詰め,最後には殺してしまうなど,若さ故の暴走ぶりも垣間見れる。

正直,こういう映画は主人公をかっこよく撮るもんだろうと思うのに,本作では冒頭以降もボンドの若さ故の暴走や,それによるぶざまさがいくらでも見られ,これまでのシリーズでの気障な紳士スパイだったボンドからとても人間味溢れる無骨なボンドへと変わっており,またそれがダニエル・クレイグにとてもマッチしているために,とても気持ち良く感じるから不思議だ。

本作でのアクションは冒頭以外にも多く見られ,そのたびに今回のボンド役がダニエル・クレイグになったことを納得させてくれるだけの様になったアクションを魅せてくれる。

アクションばかりを語っておりますが,今回の最大の魅せ場の一つでもあるカジノでのカードゲームでル・シッフル相手にお互いの読みのし合いはとても緊迫感を感じる。しかし,尺の問題もあるのだろうが,少し飛ばし気味になっている感じがしてしまったのは残念。

またラブロマンスは正直苦手なのだが,本作でのラブロマンスはとても感情移入をしてしまうくらいに見入ってしまった。何よりそう思わせたのが,本作中でのボンドが女性に対してあまり色目というものを使っているように見えなかったからだ。また,これまでと違ってとても感情的で人間味があるため,その彼がヴェスパーに対して愛情を示すシーンには女好きとか軽さを一切感じさせない,そんなものだからこそ感情移入してしまったように思う。
また,本作でボンドガールを演じたエヴァ・グリーンだが,これまで彼女が出ている映画は一応一通り観ているのだが,いまいち綺麗とか思えなかったし,ちょっと濃いと感じて苦手だったのだが,本作でだいぶイメージが変わった。

2時間20分と多少長い上映時間であるが,この作品では全てが見所と言ってもいいくらいに楽しめる要素が詰みこまれ,それが圧倒的なテンポのよさで描かれるため,見終わった時に上映時間の長さを感じさせないだけの満足感を得られることは間違いないと思う。今年の年末は,感想も書いたが『トゥモローワールド』といい,本作といい,見て損は絶対しないと自信を持ってお薦めできる作品に非常に恵まれている気がする。
posted by タク at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 2006年鑑賞映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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