2007年10月18日

[cinema]サルバドールの朝

原題:Salvador
監督:マヌエル・ウルエガ
脚本:ユイス・アルカラーソ
原作:フランセスク・エスクリバノ
出演:ダニエル・ブリュール,レオノール・ワトリング,レオナルド・スバラグリア,イングリット・ルビオ,トリスタン・ウヨア,他
公式サイト:http://www.salvadornoasa.com/

本作の主演男優が出演してきた過去作品がそれなりに評判よさげだったので,サルバドールという人物が一体どういう人なのかという予備知識ゼロで観に行った。結果,自伝物の悪い例を観ることとなってしまった。

主人公のサルバドールが警察に連行される際に争い,その結果一人の警察官を銃で撃って殺してしまうところから始まる。もう,冒頭から何がなんだか分からず,置いてけぼりを食らってるような感覚を覚える。

その後,監獄内で彼がスペインの政府を変えるために活動する過激団体に所属していたこと,スペイン中で銀行強盗を繰り返しまくって警察に目をつけられたこと,付き合ってた彼女には自分の活動に呆れられて振られたことなどを語り出す。その語った内容からは,なんで政府を変えるための活動が強盗やねん,と突っ込まずにはいられなくなるし,自国を変えてやろうとするために活動しているように見えない。もしかしたら,本当に彼らがやってきたことが政府を変える一歩になったのかもしれないのだが,そもそも時代背景というものが映画中で語られることがなく,それを知っていること前提で語られている節がある。だから,もし何も知らないで見ると,若さ故の血の気の多いだけの活動にしか見えてこないのだ。

さらに,後半からはろくな裁判も受けられずに死刑宣告されるサルバドールを助けようと,弁護士や家族,恋人がヨーロッパ中の有力者に助けてもらうように活動を始め,さらには看守すらも彼を庇うようになり,サルバドールを死刑にしようものなら悪そのものという雰囲気が作品全体に漂ってくる。
まぁ,ろくな裁判を受けられずに死刑にされるというのは確かに不当だと感じるのだが,ヨーロッパ中を巻き込んでまで助けるほどの人物なのか? と問われるとそう感じない。結局強盗しまくって,事故とはいえ警官を撃ってしまったわけで,あまり感情移入することもできず,終始置いてきぼりに。

結局,作中のスペイン情勢を知っており,かつサルバドールという人物が銀行強盗以外に何を残したのか,ということを予備知識として備えていないと,ただの血の気の多い銀行強盗で,しかも自信過剰のあまりバカとしか思えないミスの連発でドジって捕まっただけの間抜けにしか見えないのだ。
posted by タク at 00:01| Comment(0) | TrackBack(4) | 2007年鑑賞映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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