2007年11月22日

[ライトノベル]ツァラトゥストラへの階段

ツァラトゥストラへの階段 (電撃文庫 と 8-4)ツァラトゥストラへの階段 (電撃文庫 と 8-4)
販売元 : Amazon.co.jp 本
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[タイトル] ツァラトゥストラへの階段 (電撃文庫 と 8-4)
[著者] 土橋 真二郎
[種類] 文庫
[発売日] 2007-11
[出版社] メディア..

気づいたら見知らぬ密室に閉じこめられており,そこから抜け出すためにゲームがはじまる,という衝撃的な出だしで始まる作品。スリラーとかサバイバル系のものかと思って期待してみたが,期待していたような方向ではないにしろ,ライトノベルとは思えない作風は魅力的なものがあった。

密室空間に閉じこめられ,そこで死を予感させるようなゲームが展開される。このあたりの設定から,映画の『SAW』シリーズのようなシチュエーションスリラーみたいなものかと思っていた。そこに複数人を閉じこめ,さらに金という欲望を刺激するものを置くことで,ゲームの行方だけでなく,人の欲望なども描くスリラーになるんだろうと。
実際,最初は部屋を抜け出すために協力的だった主人公と同じく閉じこめられた人たちも,金や部屋を抜け出すための謎かけが出てきたあたりから,誰についてそこを抜け出すか,という展開に。そこからは,ゲームが終わるまで主人公の立場が優勢になったり劣勢になったりを繰り返し,先がどうなるかが全く見えない緊張の連続。実に期待していたようなスリラーになっていた。

しかし,いざゲームが終わると主人公は無事生き残り,さらにパルスと呼ばれる人間に寄生して人間の能力を大幅に上げるという存在が明かされてからは期待していたものからどんどんと離れていってギャンブル漫画のような展開に。ここからは期待していたものとは違うものの,パルスに寄生されたが他の寄生者によって蹴落とされた人々を賭の対象として扱うバベルという存在が出てきてから,また違った面白さが出てきた。

一言でバベルという存在について語ると,そのバベルに捕らわれた人間や装備品を株で買って戦わせるというもの。装備品については株の価格によって威力が左右され,例えミサイルなどを装備していようとも,株価が低ければ剣にも負けるという世界。そこで,いかにして自分が買った人間や装備品の株価を上げ,自分がどうすれば有利になるかという裏の読み合いが展開されていく。

こういうのはちょっとライトノベルではお目にかかったことがなかったので結構新鮮で面白かった。ただ,さすがに主人公が負けて奈落に向かうようなことがあってはまずいためちょっと都合のいい展開になることはあるのだが,そこは主人公が元々ギャンブルの才能があったということもあるようなので目を瞑ってもいいのかもしれない。

ちょっと続きがありそうな終わり方をしたのだが,いくら新鮮で面白みがあっても,次巻でまた同じようにバベルでの賭け事が続くのは飽きそう。できれば序盤の生死がかかっているようなシチュエーションゲームが読んでみたいところだ。
posted by タク at 20:02| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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