2007年11月23日

[cinema]ヘアスプレー

原題:Hairspray
監督:アダム・シャンクマン
脚本:レスリー・ディクソン
出演:ジョン・トラボルタ,ニッキー・ブロンスキー,アマンダ・バインズ,クリストファー・ウォーケン,ザック・エフロン,イライジャ・ケリー,クイーン・ラティファ,ミシェル・ファイファー,ブリタニー・スノウ,ジェームズ・マースデン
公式サイト:http://hairspray.gyao.jp/

1988年に公開された同名コメディ映画がミュージカル化。そして,今度はそのミュージカルを映画化という奇妙な経緯のある作品。
人種差別というものがテーマにあるとは思えないくらい明るく,後ろ向きになるという発想がないのかというくらい前向き。観ているとスクリーンのキャラクターたちと一緒に踊りたくなるくらい楽しい映画だった。

舞台となるのは1962年のアメリカのボルチモアという街。その田舎でダンスとおしゃれ好きなビックサイズギャルのトレイシーを主人公にしているが,このキャラがとことん明るく,体型のことなどどこかに置き忘れたかのように動く動く。
冒頭からして飛ばしまくっており,寝起きにも関わらずハイテンションで歌い始めたかと思えば,街中で軽快な動きによるダンスを見せ,全身でトレイシーというキャラの底抜けな明るさが表現されている。ちなみに,このトレイシー役はオーディションで選んだ素人さんらしいのだが,素人とは思えない,そしてビックな体とは思えない動きをしてる。あ,でも多少動きがぎこちないところあったけど,それが果たして演技力の不足からなのか,はたまた体型の限界からなのかは定かじゃない。

こんな明るすぎるくらい明るい主人公に加え,その周囲もアクの強いのばかりが揃っている。
つねに棒つきアメを舐め続けているアホっぽい(というか実際アホなんだろうと思う)親友の女の子や,奇妙なおもちゃを売る父親,そして,トラボルタ演じるメタボな母親。他にも,途中から仲良くなる黒人一家や,トレイシーが憧れるイケ面のアイドルなど,個性豊かな面々が揃っている。それに加えて,トレイシーに嫌がらせをしたり,人種差別を率先してやる母子が出てくる。

さて,この作品で忘れちゃいけないのが人種差別というテーマ。1962年というと,まだまだ黒人に対する差別意識が今以上に強いであろう時代。強い……はずなんだけど,この作品見てるとそんな時代だったっけ? と思ってしまう。
なんでかというと,この作品の中で人種差別という概念を持っているキャラが全然いない。出てくるやつらはみんな差別という意識を持っておらず,むしろ黒人に対して友好的な気持ちでいるのが大半。唯一ベルマ&アンバーの嫌味母子くらい差別意識を持っているキャラがいない。そのため,その母子が差別的な発言をすると作中で浮きまくるので,差別発言に胸くそ悪くなるどころか,母子の発言が滑稽な笑いになっており,なんというか,キャラの明るさだけでなく,作品からも差別というものがいかに馬鹿馬鹿しくて愚かしいかということを訴えてくる。とはいえ,黒人差別なんかとは無縁なこの日本という国にいる僕にとっては,笑いの対象になれども,「差別はあかんで!」という説教を聞かされてもしゃーないので,あんまり深く考えないで観てしまっていましたが……。

とにかく明るく,重いテーマを抱えていながらも腹を抱えて笑うことができ,最初から最後まで退屈するということのない楽しい作品であった。

そういや,トラボルタの母親役は最初なんのギャグかと思ったが,声がちょっと男すぎるかな? と思うものの,意外とはまっていたのには驚いた。それと,少ないながらも歌とダンスを披露していたが,やっぱりうまいなぁと感じる。できれば,特殊メイクによって動きにくくなった体ではなく,素の状態で出演できるミュージカル映画で再度歌とダンスを観てみたいものだ。
posted by タク at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 2007年鑑賞映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。