2007年12月01日

[cinema]ディスタービア

原題:Disturbia
監督:D・J・カルーソー
脚本:クリストファー・ランドン,カール・エルスワース
出演:シャイア・ラブーフ,サラ・ローマー,アーロン・ヨー,デビッド・モース,キャリー=アン・モス,マット・クレイブン,他
公式サイト:http://www.disturbia.jp/top.html

主人公やその友人たちの若者故のイライラしそうなバカ行動を我慢することさえできれば,これほどスリルがあり,好奇心を刺激してくるサスペンス・スリラーも最近では珍しいと感じさせる映画だった。

この映画,とにかく昔から色々なジャンルの映画を観ている人にとっては,「あ,これはあの映画のシーンに似てる」と思うものが連発してくる。映画批評などでもたびたび指摘を見るが,主人公の行動範囲が自宅から半径数十メートルほどしかないという限定された空間,暇つぶしから近所の覗きを始め,ひょんなことから話題になっている連続殺人の犯人と思われる人物が隣りにいたことから友人を使ってその人物の調査をさせるなど,まるで『裏窓』のよう。

『裏窓』のシチュエーションと似ているだけでもかなり楽しめるのだが,この映画は若い層でも楽しめるようにと,古典から近代まで,様々なスリラーやホラー映画で観てきた印象に残るシーンや演出が畳みかけるように展開されていき,アドレナリンが大量に放出されるようになっている。

それらの演出の中でも特に一品なのが,殺人犯と疑っている隣人の家に主人公の友人が忍び込むシーンだ。ここでこの友人はホームビデオを撮るカメラ(を主人公がいじくり,自宅のパソコンからカメラで映されている映像をリアルタイムで見えるようになっている)を持って潜入するんだが,その友人のあまりにへたれすぎて思うように事が進まない。そんなイライラするようなシーンなのだが,そんなイライラも友人がガレージに潜入した後に,開いていたガレージの戸が閉まるところで一変。そこからは,ホームビデオという決して綺麗じゃないカメラで限定された視覚だけが映し出される状態になるんだが,そこはまさに『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のようで,とても緊張感溢れるシーンになっている。

他にも挙げれば元ネタはあれだっていうのがごろごろあるし,自分が知らない映画を材料にしているシーンも数多くあるだろう。しかし,そういったシーンは決してパクリとも思わないし,また,数シーンならともかくこの映画ほどいろんな映画のシーンがごった煮になっているのはパロディくらいしか見かけず,パロディでないものであっても何も考えずに名シーンをパクッただけの駄作になりがち。だがこの映画は,ストーリーに自然と溶け込んでおり,無理がないどころか効果的な演出になっている。

細かいところでおかしいと思うポイントはあるものの,それも映画の勢いとテンポの良さで気にならないレベル。本国アメリカでそれなりにロングヒットしたのも頷ける出来である。
posted by タク at 18:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 2007年鑑賞映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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