2007年12月09日

[novel]DDD 2

DDD 2 (講談社BOX) (講談社BOX)DDD 2 (講談社BOX) (講談社BOX)
販売元 : Amazon.co.jp 本
価格 :
[タイトル] DDD 2 (講談社BOX) (講談社BOX)
[著者] 奈須 きのこ
[種類] 単行本
[発売日] 2007-08-10
[出版社] 講談社


奈須きのこ氏がおくる新伝奇小説の第2弾。前作は雑誌連載されていたものをまとめたものだったので中編の集まりという感じだったが,今回は単行本の書き下ろしの長編+短編2本の構成。長編のほうは連載時のものを長くしたような印象,短編2本は連載ではないということで枷がはずれた(というか枷なんてあったのか知らんが)のか,頭のネジが2桁単位ではずれた感じの内容だった。

メインになっているのは前後編で描かれる『S.VS.S』。なんといってもこの話だけで1巻目と同じ文量。さすが単行本書き下ろしだけあって気合い入っていると思うが,それと同時に悲しいことも。それは,主人公のはずの所在と海江の出番が少なく,前回は脇役だったはずの霧栖というキャラがメイン。海江は出番少ないというか,ほんの数シーンしか出てこず,あまり印象に残らないほどであった。

『S.VS.S』では,SVSと呼ばれるピッチャーとバッターの1対1で行われる賭け野球を舞台にし,"シンカー"と呼ばれる悪魔憑きのピッチャーがSVSに参加し,次々に試合に負けたバッターを殺していくという話。

野球というものを伝奇小説というか,悪魔憑きの話にどうやって取り込んでいくのか? という疑問があったのだが,普通の人間では投げることができない魔球+その球で人間殺せるだけの威力ありといった能力をもたらすことで,うまく悪魔憑きというものを野球の世界に埋め込み,さらには球を投げ,その球を打つという単純な試合に緊張感をもたらしている。

それにしても,作者は野球というものが大好きなんだろうか,と思うくらいにこのエピソードでは野球の蘊蓄が語られている。何故か所在が野球部で天才バッターだったとかいう設定までプラスされ,野球の蘊蓄を所在が延々と語るんだけど,その蘊蓄はおまけとして所在と海江が遊んでいる野球盤にまで及び,作者そうとう野球好きなんだなっと。SVSの試合中もバッターとピッチャーの心理描写にかなり力入れてるし,野球でもやってたのかな?

何はともあれ『S.VS.S』で言えることは霧栖かっこええ,の一言。


『/FORMALHAUT』『/Vt.in day dream』の短編2本は,短い分キャラのインパクトの強さが徹底されている。というか,『/FORMALHAUT』は短編というには少し長めなんだけど,『S.VS.S』と同時に収録されているとすごく短く感じるので……。

『/FORMALHAUT』は,よくキャラ位置が掴めない陽気な悪魔憑き,日守秋星というキャラが活躍というか暴れ回る話。秋星というキャラが何も考えてないのか,実は考えた末なのか分からないが,とにかく悪ふざけしてるとしか思えない口調で喋りまくり。
とにかく悪ふざけ全開なんだが,それでいて強いのか弱いのか分からないが,やっぱり強いというこの悪ふざけキャラは大好きなんで読んでいて楽しかった。

『/Vt.in day dream』はタイトルの通りに夢オチ話。マトさんが暴走しまくりで,あきらかに夢だろうと思うんだが,もし現実だとしたら,盾にされたりする所在にはかわいそうだが,マトさんかわいいよ,って感じで夢じゃなくていいんじゃないかと思った。
タグ:小説 伝奇
posted by タク at 12:34| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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