2007年12月26日

[cinema]魍魎の筺

監督:原田眞人
脚本:原田眞人
原作:京極夏彦
出演:堤真一,阿部寛,椎名桔平,宮迫博之,田中麗奈,他
公式サイト:http://www.mouryou.jp/

長編小説を原作とした映画での悪い見本を観たよう。決してつまらなくないが,原作がもつ独特の雰囲気と長大な内容のみを取り出しただけで,色々な具材が入ってるけど,強い味の鍋つゆのために素材のうまみが消されてしまい,ずっと同じ味になってしまった鍋のよう。

仮にも京極堂シリーズの映画化2作目でシリーズものなのだが,前作の内容は驚くほど覚えてない。ただ,前作は片田舎の狭い範囲を舞台に,妖怪とかまやかしの類がもつ不気味な雰囲気をうまく映像化していたなぁ,というくらいで,癖のある登場人物たちはただ駒として配置されただけという印象だけが残っていた。そのためか,今回は各キャラクターの個性を掘り起こすために,各人の個性が分かるようなエピソードが割り振られている。それはもう見事に全員やってるため,はっきり言って130分程度では足りず,薄味,中途半端になっている。

他にも,前作であった不気味な雰囲気はどこかへいってしまったようで,そこらの夜9時からやってる2時間サスペンスっぽい雰囲気に。そこに,ちょこっと陰陽師の類が入り,さらにはSFではなくマッドサイエンティストが加わってきて,これは何か,その時の気分でやりたかったことを詰め込んだ作品だったのだろうか。さすがに超がつくほど和風テイストだったところにマッドサイエンティストはミスマッチと言わざるを得ない。ま,これは映画というより原作の問題だろうが。

どうにも悪い面が目立つところだが,それは素材がよくて,もうちょっと工夫すればもっと面白くなるだろうに,と思えるところが多い故。シリーズもいくつか出てるわけだし,まだ次があるのだったら,各要素に優先順位をつけて,省くところは大胆に省くということをやってほしいところだ。

あ,ちなみに今回は狙ったのかどうかは分からないが,ギャグテイストがふんだんに盛り込まれており,シリアスだったシーンから一変してギャグになることもあったりするので,油断していると思わずジュースなんかを吹いてしまうこと必死なので,飲み物を口にする際は気を付けたほうがいい,と観てない人には伝えたい。
ラベル:映画 ミステリー
posted by タク at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 2007年鑑賞映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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