2007年12月28日

[Wii]NO MORE HEROES

須田剛一氏によって大人のWiiユーザに仕掛けられた悪ふざけ全開のアクションゲーム。
人を選ぶだろうストーリーや細かい設定など,決して万人受けするゲームではないが,それでもWiiというハードにおけるある一つの方向性を提示している作品で,Wiiにいるゲーマーほどこのゲームをやってほしいと思わずにはいられない作品。

プレイ時間は15時間ほど,1周目をクリアしての感想を。

Wii=リモコン振りの図式を崩すゲームデザインの確立

このゲームで感心したのは,とにかく操作性。

これまでというか今でもWiiリモコンを振り回すだけのゲーム性の作品が出ているが,このゲームではリモコンを振るというのを極力排除,Aボタンでビームカタナ攻撃,Bボタンで蹴りと,バリエーションは少ないものの従来のアクションゲーム同様にボタン操作になっている。

リモコンを振る動作については,ミニゲームで使うか,敵にトドメを刺す時,敵をピヨらせた時に使用できるプロレス技をかける際に使う程度で,ただボタン押すだけだと単調になりがちなところに効果的にリモコン振りが入っているため,いい刺激になっている。

とにかくWii=リモコン振りという図式を見事に覆し,かつWiiでも従来のゲームも普通に出来るということを『ゼルダ』『マリオ』とは別の方面で証明している。まだまだ荒削りではあるもの,今後出てくるゲームでの操作方法に少なからず影響を与えるきっかけになるのではないかと思った。

イカれて,ちょっとシリアスになって,またイカれるシナリオ

ストーリーは題材によって少なからず人を選ぶものだが,これはそんな中でも特に人を選ぶ。これはB級映画なんかが好きな人向き。

全米殺し屋ランキングの11位にランクインした主人公が,謎の美女・シルヴィアに誘惑されてランカー達を倒して1位になるというストーリーで,これだけだとそこまでおかしくないのだが,主人公はヲタクでバカで何より危ないやつ。さらに美女のほうも過激な電波発言連発で,出てくるキャラクター全員が常識がないとかそんなことすらすっ飛ばしてどこかぶっ飛んでる。

そんなキャラクターたちがストーリーの中心にいるのだから,まともなものを期待するのは端から間違っているというもの。主人公が強敵を相手にかっこよく戦い,ランキングをはい上がっていくとかそんな話は全くない。ついで言うと,主人公が戦う動機もシルヴィアとヤリたいだけという,男は悲しい生き物だな,と思わずつぶやきたくなる理由。とことんB級路線をひた走っている。

だが,そんなおバカなことばかりやっているかと言えばそうじゃない。何故か中盤になってイカれたおっさんだけでなく女性キャラも敵として登場してくると,主人公とちょっとしたロマンスが生まれたり,ただイカれてるばかりかと思えば主人公が人間くさい台詞を吐いたりなど,悪ふざけばかりではない面も見せている。

そんな感じでシリアスな面に移っていくのか? と思っていると,軌道修正をかけたようにテンションがまたおかしくなり,エンディング間近やエンディングなんか,それまで展開されていたストーリーには伏線も何も貼られていない,脈絡なしな展開になり,「んなアホな(笑)」と笑わずにはいられなかった。

依頼を受けるまでが面倒になりがちなお金稼ぎミッション

ランク戦をするために殺し屋協会に入金する必要があるのだが,街をさまよって掘り出したり,ごみ箱からお金を得たりもできるが,メインとなるお金稼ぎはバイトや殺し屋としてのミッションをこなす必要がある。

バイトと殺し屋のミッションを受けるには紹介所へ行き,ミッションを受けるとその現場まで移動しないといけない。そこまでは別にいいのだが,肝心なのがミッションは1度に1つしか受けられないこと。さらに,そのミッションを成功にしろ失敗にしろ消化しないと他のミッションを受けることができず,1つミッションを達成してはまた紹介所に戻って別のミッションを……という,非常に面倒くさいことを繰り返す必要があって,できればミッションを受けたら移動とかはなしでいってほしかった。

一応,バイトや殺しミッションの他にフリーバトルミッションというのが街の各所に点在し,それは紹介所で受けなくてもいいミッションなのだが,一度攻撃を受けたらミッション失敗になるという,なかなか過酷なミッション。よほどうまく立ち回っていかないと挑戦するだけ時間の無駄になるだけ。最後の一人を残したところで時間切れやミスって攻撃を受けてしまったりすると,それだけで今日一日やる気が一気に削がれる精神的ダメージも受けるし,精神上よろしくないものだった。

総評

不満点は多々あるものの,Wiiという今までとは違ったハードでも今までと同じゲームができるというのを任天堂以外で,しかも中小メーカーから提案してきた意欲はすばらしかった。しかも,過去の作品を観ると,ゲーム性よりも作家性が優先されているような人の作品だっただけに,なおのことこんな作品が出てくることは驚き。

今も何かとWiiリモコンを振ることしか頭にないクリエイターが多いだろうが,この作品をきっかけに,Wii=リモコンを振るという図式が崩れることを願いたいところ。
ラベル:Wii アクション
posted by タク at 19:47| Comment(0) | TrackBack(0) | game | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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