2008年01月16日

[ライトノベル]モーフィアスの教室

モーフィアスの教室 (電撃文庫 み 6-20)モーフィアスの教室 (電撃文庫 み 6-20)
販売元 : Amazon.co.jp 本
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[タイトル] モーフィアスの教室 (電撃文庫 み 6-20)
[著者] 三上 延
[種類] 文庫
[発売日] 2008-01-10
[出版社] メディアワーク..
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悪夢がもし現実に影響したら……といったことをテーマにした作品で,そのテーマ自体はとても魅力的で着眼点もいいんだけど,その設定を活かしきれているかといえば微妙なところだった。

この作品でもっとも残念なところは,夢という世界を舞台にしておきながら結局は怪物ものに落ち着いてしまった点。

夢神と呼ばれる人を悪夢に引き込む存在,悪夢と現実を繋ぐ扉,扉を守る民等色々気になるキーワードは存在して設定はばっちりだし,前半までは主人公が見る謎の悪夢や集団で同じ悪夢を見るといったところには物語にぐいぐい引き込むだけの魅力があった。

だが,せっかく集団が悪夢に引き込まれたというのにやることは悪夢を見ている人間を食らうということ……。人間を食らうことで魂を得て現実世界に出られる体を手に入れるらしいのだが,この辺はどうにもエイ○アンだとかそういうUMAっぽいものを感じ,それが夢という舞台に置き換えられただけなのかなぁ,と感じた。

また,後半からページの都合で展開を急ぎすぎてしまい,それまで一人一人魂を食らわれていくといったものがいつの間にか大量の魂が食われてたり,しょーもないことで悪夢の根源が分かったり,夢神が夢から現実世界に来たりと,ラストに至るまでの展開は正直言って強引すぎた。

あと,キャラクターの性格付けにしても文章だけの描写だといまいち設定されている性格を描き切れてない感じ。これのイラストを描いてる椎名さんの絵は見事にキャラクターの性格にあった絵を描いてあったおかげでなんとかイメージがある程度固まった状態で読むことができたが,ラノベじゃなかったらツンデレなどを教科書通りにとりあえず埋め込んでみた程度のものになってたような気がする。

ちょいと物語が設定負けしていたり,強引すぎな展開ではあったものの,良かった点というか気に入った点もいくつか。

一つはヒロインの生い立ち。これが主人公が見る謎の悪夢やら,主人公の父親が彼女を特別視していた理由の伏線となっており,多少不可解だった点もこれ一つでいくらか納得のいくところに落ち着くことができてた。

もう一つが夢神たちが暮らす<王国>と呼ばれる存在。これに関してはあまり描写がなかったんだけど,夢神を化け物的に扱うよりも,この<王国>という存在のほうにもっとフォーカスして描いたほうが面白かったんじゃないか? と思えるくらいに,これの設定は興味深いものがある。続編出す気なら,<王国>のことをもっと深く掘り下げた物語を展開してほしい。
posted by タク at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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