2008年03月15日

[ライトノベル]シゴフミ4

シゴフミ 4―Stories of Last Letter (4) (電撃文庫 あ 17-8)
雨宮 諒
メディアワークス (2008/03/10)
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シゴフミに託された人の思いを紡ぐ物語もついに完結。色々とツッコミというか文句を言ってきたけど,これで最後となるとどこか寂しい気も。

今回は完結編というだけあって,文伽がシゴフミの配達人になるまでの経緯や,前巻のラストのエピソードに出てきたシゴフミ配達人の沙音と文伽との関係についての話,さらにダークだったりハートフルなエピソードも織り交ぜるという,結構なバリエーションがあった。

これまではどっかしら不満を感じるエピソードがあったんだけど,今回はそれがない。どのエピソードも面白くて,文伽がシゴフミ配達人になるまでを描いた『終わりの始まり』とラストの『始まりの終わり』のでは,これまで素直じゃないけどクールを一貫していた文伽の,実に人間味溢れる一面が垣間見ることができ,少しだけど文伽というキャラクターを好きになることができた。

一番面白かったのが『僕の名前を呼んでおくれ』というエピソードで,これまでにないダークなお話。かなり壊れた殺人鬼が,自分が殺した人間から送られたシゴフミで自首するように言われるんだけど,この殺人鬼はそんなシゴフミを嘲笑い,最後の最後まで壊れてるんで終わり方がとても後味悪い。

そんな後味の悪いエピソードだけど,それだけじゃなく,貫井徳郎さんの作風が取り入れられたことでサスペンス性が強くなっており,殺人鬼の正体についてちょっとしたどんでん返しが用意されていた。このどんでん返しには素直に驚いたのと同時に,ラノベで,しかも『シゴフミ』でこんなものが読めるとは思っていなかっただけに,いい意味でニヤリとしてしまった。

だが,そんなどんでん返しよりさらにでかいどんでん返しがあとがきに。この『シゴフミ』,実はメディアミックス企画としてのアニメ版の先行小説だったことが発覚。確かにアニメの小説版と言われるよりも,オリジナル小説として発表して,それがアニメ化しましたよって発表されたほうがインパクトは上だと個人的に思うが,なんだか大人ってアレね,という感じでちょっとガックリきた。
posted by タク at 00:16| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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