2008年04月27日

[DS]ルクス・ペイン

ルクス・ペイン 特典 サウンドトラック「LUX-SOUND」&イラスト+設定資料集「LUX-PAINT」付き
マーベラスエンターテイメント (2008-03-27)
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ニンテンドーDSの2画面とタッチペンを活かしたシステムを盛り込んだ新作アドベンチャー。ジャンルを「伝奇ジュブナイル」としているが,ジュブナイルというよりはライトノベル調の作品だった。

行動回数を見極め,街や学園を徘徊

このゲームは,「サイレント」と呼ばれる精神寄生体によって引き起こされる奇怪事件を解決するのが目的。「サイレント」の居場所を突き止めるため,他のアドベンチャー同様に情報収集をしながらストーリーを進めていくことになる。

ここで一つ気にしておくことが,必ず起こさないといけないイベント以外,例えば他愛無い会話イベントなどについては期限が設けられていること。この期限とは,昼休みや放課後など一つの区切られた時間内でのもので,その時間帯で行くことのできる場所に移動するたびに猶予が1回減る。

この期限付きのイベントはそのほとんどが他愛無いものであるが,お気に入りのキャラクターとの会話イベントを全部見たいって時には要注意。何もしないと行ける場所だけが分かるだけで,無闇に移動していると,いつの間にかイベントが消えてましたってことにもなる。

そうならないため,期限回数とどこに誰がいるのかといった情報を探る「サイコビューイング」というものが存在する。これを使えば計画的に行動できるようになり,お気に入りキャラクターを見つけ出すのも容易になる。ただし,この「サイコビューイング」は使いすぎると怒られるため,使いすぎに注意したほうがいい。

仮に毎回「サイコビューイング」で状況を確認したい場合は,直前でセーブして「サイコビューイング」して,状況を記憶したらロード,というアドベンチャーゲームの基本中の基本ともいえるセーブ&ロードが可能だが,セーブは3つまでしか保存できないため,もしこの方法を実行するなら上書きしていいセーブとしちゃいけないセーブをきちんと分けて行う必要がある。

また,中には期限付きのイベントを発生させなかったばかりに登場人物が死んだり行方不明になったりすることがある。まぁ,その対象になるキャラクターのほとんどがストーリーに直接絡むわけでもなく,見過ごしても気にならない程度の思い入れしかないものなのでいちいち気にすることもないかもしれないが,助けられるものなら助けようと思うのが人情というもの。ただ,助けても助けなくてもストーリーが分岐するわけでもないので,多少の苦労をするわりに見合うか,といわれると微妙なところだ。

タッチペンで風景を削り取る

学園や街を徘徊していると,人や空間に漂う思念を削りだす"Σ(シグマ)"と呼ばれる能力を使うことになる。

"Σ"使用時,プレイヤーはタッチペンでこすって空間を削り,削った先にある「ワーム」と呼ばれるものをタッチし続け捕獲することで,「ターム」を入手し,情報を手に入れることになる。また,人を対象とした"Σ"では,SPゲージやタイムが設定されており,無闇やたらに空間を削りまくっているとSPゲージがなくなったり,慎重にやりすぎるとタイムがなくなったりしてゲームオーバーになることがある。そのため,意外と作業に追われることになる。ま,ほとんどの場合,あまり気にすることなく成功できるんだが。

また,一度の"Σ"使用時に複数の「ターム」を手に入れることがあるのだが,そのとき,たまに複数のタームが合成され,新たなタームが出てくることがある。この合成タームだが,キーワードがもやみたいなものに包まれており,そのもやをスライドし続けるという,わけの分からない必須作業が存在する。正直,この作業がどれだけ必要なのか,単なる"Σ"のバリエーションを増やすための余計な作業に感じてしょうがない,無駄に手が疲れるだけのものであった。

見つけ出したサイレントをタッチペンで撃破

"Σ"を使って「ターム」を捕獲すると,情報を入手するだけでなく,「サイレント」と戦闘することもある。この「サイレント」戦だが,ただのアドベンチャーだから大したことはしないだろうって思っていると手痛いしっぺ返しを食らう。

「サイレント」戦では3種類の撃破方法がある。一つは画面上に出てきた青い点が白くなったときにタッチするもの,青い点をタッチペンで連打して叩き,白くなったらスライドしまくるもの,最後は青い点の四隅をひっぱって画面の四隅に繋げて白い点にしてスライドしまくるもの。ちなみに,この青い点を放置していると破裂し,こっちは結構なダメージを食うことになる。

最初は一つ目のパターンばかりなのでよほどボーっとしていなければやられることはないが,後半になると短い間に複数の青い点が連続で出てくるようになってかなりきつい。特に四隅と四隅を繋げるパターンは,タッチパネルの認識が悪いと思うようにいかず,こっちのSPケージが削られるわ,「サイレント」の体力が回復するわで長期戦になるし,仕舞いには複数の青い点が出てきて,一つの点を倒している間にほかの点が破裂してゲームオーバーになるわ……。タッチペンをとりあえず使ってみたという程度のテキストアドベンチャー,と驕っていたのを後悔するくらいのゲーム性に関心しきりだった。

ただ,「サイレント」と戦闘するのは精神世界らしいのだが,その精神世界に入るためにはタッチペンで画面を何度かたたくという無駄な作業が入っている。合成タームのもやと違って数回のタッチだけで済む分疲れることはないが,無駄だと思うだけにだるいものであった。

用語を理解していないと置いてきぼりに合うシナリオ

さて,これまでいくつか「」に囲んで本作に出てくる用語を文章に混ぜてきたが,このゲームをライトノベルっぽいと言った所以が,作中で用語の説明が一切なされないか,逆にうざいくらいに設定説明があるからだ。

このゲームで一番重要だと思う「サイレント」という言葉は,このゲームのHPや説明書やパッケージを見ないでゲーム本編をはじめると,なんの説明もなしに「今回のサイレントは〜」と,この言葉を知っていること前提で話が進んでいく。このほか,色々な単語が説明なしに普通に使用されていく。

これらの情報は,出てくるたびに主人公が所属する「FORT(フォート)」にリンクすることで参照できるようになるのだが,それも説明書にあるだけでチュートリアルとかはないので,どこでどんなことができるとか参照できるとかを読んでおかないと,ストーリーがチンプンカンプンになってしまう。この辺の不親切ぶりはまさにライトノベル。

そういった不親切な面はともかく,メインとなるストーリーは,登場人物たちの個性が思った以上に個性的かつ魅力があるため,痛い発言も多々あるが読んでいて苦痛になるほどでもなかった。また,重要そうなイベントの時はフルボイス仕様になっており,無理に全編でボイスを入れず,要所でフルボイスにするという割り切ったボイスの使い方はよかった。

最後は伏線も何もない突然現れたキャラクターがラスボスになるとかいうやっつけ感のある終わり方をしたが,そんなラスボスも,思わぬ涙を流しそうになったエンディングで帳消し。終わりよければ全てよしって感じであった。

やり直しや2週目を考慮してスキップ機能がほしかった

『ルクス・ペイン』は本編のほかに,各キャラクターの好感度をあげるとアーカイブというサブイベントを本編とはまた別の形で見ることができるようになる。このアーカイブは1周クリアしただけでは見られないものもあるようで,アーカイブを全て見るためには2週目を必然的にプレイする必要がある。

さて,ここで難点になるのが普通のアドベンチャーゲームには存在するメッセージスキップの機能が搭載されていないこと。

一部イベントシーンに関してはまるまるスキップする機能が説明書には書いてないが存在するものの,それも大して量が多いわけではないのであまり役にたたず。一番スキップ機能がほしくなるであろう「サイレント」との戦闘での失敗時のやり直しは,直前に長い会話があるとそれを一文ごとにボタンを押していかないといけず,何気に面倒。2週目の要素も取り入れているなら,スキップ機能はかなり重宝するので,できれば入れてほしかった。
タグ:伝奇 DS ADV
posted by タク at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | game | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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