2008年05月11日

[cinema]映画クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛(きんぽこ)の勇者!

監督・脚本:本郷みつる
原作:臼井儀人
声の出演:矢島晶子,ならはしみき,藤原啓治,こおろぎさとみ
公式サイト:http://www.shinchan-movie.com/

「大人も子供も笑って泣けるおバカ映画」から脱し,ここ最近のクレしん映画としては「楽しい映画」から離れた異質な作風に仕上がっていた。

今回の映画は昼と夜で違った面を見せており,昼は陰鬱な日常生活を見せ,夜はファンタジー世界と,2つの世界が並列描かれ,そして徐々に交わって日常が変化していくという,これまで以上に子供映画とは思えない演出が施されている。

昼のシーンで一番驚いたのが,ひろしの通勤や会社での苦悩を描いていたこと。こういうシーンは観客としては全然楽しくないというか憂鬱になってくるし,これまでのクレしん映画のようなものを望んでいる人たちにとっても,つまらないと確実に思われるだろうに,それを敢えてやるというのはかなり勇気のいること。確実にウケは良くないだろうが,こういう社会性を取り入れる試みは面白いと思う。

夜のシーンは,幻想的というより抽象的で,まるで絵画のようなドン・クラーイ世界が描写され,昼の社会性とは違い,芸術性に富んだものを見せてくれる。

社会性や芸術性が高いぶんエンターテイメント性がかなり薄いため,これまでならかなり盛り上がったであろうシーンも,スピード感や爽快感が感じられない。ラスボスとの対決も,ほんのちょっとギャグが入っているだけでかなり淡白。ミュージカル要素はちょっと入っているものの,泣けるようなシーンもないし,おバカな面もあまり見えず,とことん「楽しい」要素が欠けている。

この映画で数少ない「楽しい」シーンとして挙げたいのが,二昔前くらいの戦闘機を使った空中戦。このシーンは普通に空中戦として楽しめるんだけど,それ以上に気に入ったのがバリバリのCGという色彩ではなかったことと,戦闘機の挙動が日本アニメとは思えないくらいスムーズで違和感を感じないものになっていること。これほど「見られる」CGは珍しい。

今年で映画も16作目であること,双葉社の60周年記念ということで今までとは違ったつくりにしたという点は評価したいし,こういうタイプの映画は好きだが,クレしん映画は数少ない「大人も子供も笑って泣けるおバカ映画」なだけに,その路線を守りつつ,異質な面を取り入れるようにがんばってもらいたい
タグ:映画 アニメ
posted by タク at 17:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年鑑賞映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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