2008年05月28日

[novel]宇宙海兵隊ギガース5

宇宙海兵隊ギガース 5 (講談社ノベルス コC- 23)
今野 敏
講談社
売り上げランキング: 29710

某ロボットアニメのような設定に,物理とか政治の要素をリアルにしたスペースオペラの新作。前作から2年,3巻と4巻の間を考えると1年早くなってるが……。

いよいよ木星圏での最終決戦に近づいているからか,ジュピタリアンの正体や「絶対人間主義」のこと,この戦争が起こった理由といったこれまで謎だった部分が次々と明かされていた。と言っても,戦争を起こした理由以外については特別驚くような秘密もないし,ジュピタリアンのリーダーであるヒミカとリーナが双子の姉妹だったという話も予想範囲だったので,ふーん程度の感想。

驚くべき理由が唯一あったジュピタリアンとの戦争がなぜ起こったのかについては,人の歴史=戦争だからジュピタリアンが国として発展し,民が市民になるには戦争する必要があるという訳の分からん発想を大の大人がするという理解しがたいことに。この発想は,難しいというより厨二病すぎる。せっかくリアル嗜好で挑んでいたのに,こんな厨二病発症してていいのだろうか。それとも,こういうのがリアルなのか? だとしたら,なんでもかんでもリアルにするってのも考えものだなぁ。

リアル嗜好の弊害としてもう一点。それは戦闘パートが今まで以上に地味になったように感じること。

これまでもリアル嗜好ゆえに地味な表現になっていたんだと思うが,それでもそれなりに楽しめる内容にはなっていたと思う。だが,今回は最終決戦前ということで小規模な戦闘が1回だけ,しかも短い軌道交差戦とかいうやつしかなく,これにしてもリーナが敵機体であるトリフネを捕縛し,リーナたちが乗るアトランティスのメンバーがジュピタリアンの正体を知るための伏線として用意されているだけ。そのため,ただでさえ地味な戦闘がさらに地味になっている。

今回の見所だったはずの謎明かしは正直はずしてると言わざるを得ない。次回以降の最終決戦がどうなっていくのか,そしてそこで何かが起こるかもしれないといった言葉が並ぶことから,ラストに多少の期待は持てるが,また何年も待たされるとその好奇心も消えてしまうわけで,待っている間に飽きた,とならないようにできるだけ早く次巻を出してほしいとこだ。
posted by タク at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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